下地調整とは
下地調整とは、塗り壁材を塗る前の壁(下地)を塗り壁材がうまく塗れるように整えてあげる作業のことです。
下地ごとに作業のやり方が違いますので、施工前には必ずその下地にあった下地処理をしましょう。
下地の種類と調整方法
ビニール壁紙(適正:◎)
- 壁紙がめくれあがっている場合は、壁紙の裏面を水かお湯で濡らし、柔らかくしてから、木工ボンド(コニシ速乾ボンド)を塗り、元に貼り付けます。下地の状態が変わりますと、色ムラの原因になる事がありますので、出来るだけビニール壁紙をはがさず、ビニール壁紙の上から塗ります。
- 下地に凸凹がある場合はパテで埋め、サンドペーパーで平滑にしてください。
- 汚れ防止機能など、壁紙の表面にフィルムがついた壁紙は、剥がしてください。
- ビニール壁紙をはがした場合は、壁に残る薄い紙を全部に取り去ってください。
- 壁紙と壁紙の継ぎ目部分はタッカーやホッチキスなどで打ち込み、はがれ止めをしてください。 打ち込んだタッカーの針の頭にサビ止め剤を塗っておきましょう。
紙壁紙 (適性:○)
- 「アク止め用下地処理剤」の塗布をお勧めします。
- くぼみや凹みをパテ処理してください。
石膏ボード(適性:○)
- 継ぎ目部分にメッシュテープを貼り、パテを詰めて平滑にしてください。
- 釘やビスの穴など、くぼんでいる部分をパテで平滑にしてください。
プリント合板(適性:△)
- サンドペーパーなどで表面をこすってキズをつけてください。
- 表面をこすった後、粉をよく拭き取り、『ネリード』の接着強化のため、アク止め剤を原液のまま塗ってください。
ベニヤ(適性:△)
- 継ぎ目などの段差、くぼみ、えぐれなどをパテで平滑にしてください。
- 「アク止め用下地処理剤」を2~3倍に薄めたものをまず1回塗りしてください。1回目の「アク止め用下地処理剤」が乾燥後、もう一回原液を塗ってください。
繊維壁・砂壁(適性:△)
- 剥がれかけている層は予め剥がして、パテあるいは同質のモルタルもので平滑にしておいてください。
- 「アク止め用下地処理剤」を2~3倍に薄めたものをまず1回塗りしてください。1回目の「アク止め用下地処理剤」が乾燥後、もう一回原液を塗ってください。
* アク止めをしましても完全にアクを押さえる事が出来ない場合がありますので、塗ってから20年以上経っていたり、汚れがひどい場合は上塗りの繊維・砂壁をきれいに落としてから、ネリードを塗られる事をお奨めします。
ガラス・金属(適性:×)
塗る事は出来ません。
表面のつるつるしたもの (適性:×)
塗る事は出来ません。
ペンキ仕上げの下地((適性:×)
塗る事は出来ません。
布の下地(適性:×)
塗る事は出来ません。
その他
- 外壁・浴室等の水が直接かかるところには使用できません。
- 高温になったり炎が発生する場所にも使用する事が出来ません。土は1700度まで大丈夫ですが下地が問題です。
お部屋を汚さないために養生を行いましょう。
養生とは作業中に周囲を汚したり傷つけたりしてしまわないように保護する作業のことです。
塗り壁は土と水が混ざった泥の状態ですので、どうしても落として床を汚したり、塗らない場所に付いたりして、お部屋を汚してしまいますので、事前に塗る壁の下や窓枠などを養生しておきます。壁面のコンセント、スイッチ等のプレートを取りはずしておきます。
(はずしたビスはプレートにセロテープなどでなくさないように貼りつけておくと安心です)
ブルーシート
和室の畳やカーペットを敷いている部屋を塗るときには、床全面をブルーシートで養生します。
※塗り壁材が落ちた時に、汚れを取りにくい場所には広めに養生してください。
マスカー
壁際にグリーンのテープを貼り、床中央に向け白いPPフィルムを引き伸ばして使用します。フィルムの長さでサイズが違いますので、用途に合わせて選びます。
クーラーなど取り外せないものも、このマスカーで養生すると便利です。
マスキングテープ
柱、サッシ、ドアの枠、窓枠などにはマスキングテープで養生します。
※新聞紙をこのマスキングテープで止めて行くと、マスカーの代わりになります。